はじめて土地から新築アパートにチャレンジした体験記|利回り7.7%の事例紹介

こんにちは。 不動産投資家のまさどん(@masadon-fudosan)です。

2020年から不動産投資を始め、アパート4棟・戸建4戸を所有しています。(2022年3月現在)

今回は、2021年に、はじめて土地を仕入れて新築アパート建築にチャレンジしたので、詳しく解説します。

・土地を仕入れて、新築アパートを建ててみたいけど、どのような工程になるの?
・どんなアパートを建てたの?
・発生したトラブルはなかった?

土地から新築アパート建築にチャレンジしたい、と考えている人は、続きをご覧ください。

土地から新築アパートの経緯

  1. 新築もしくは築浅の物件購入を検討していた
  2. たまたま古家付きの土地が格安で入手できた

新築もしくは築浅の物件購入を検討していた

2020年11月当時の所有物件は、中古戸建3戸と中古アパート1棟(全11戸)。

所有物件全体のポートフォリオを考えて、新築もしくは築浅の物件購入を検討していた時期でした。

たまたま古家付きの土地が格安で入手できた

2020年11月に、たまたま古家付きの土地が格安で入手できる、という情報が入ったことがきっかけです。

  • 土地面積:53.6坪
  • 坪単価:10万円~
  • 若いファミリーが住む便利な好立地
  • 開発が進むエリア
  • 自宅の近く

実勢価格536万円の土地が、70万円で入手できました。

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別記事で、土地を入手した時の様子を紹介しています。

【アパート用地】536万円の土地が70万円で指値できた理由!相続人不存在の事例

土地から新築アパート建築の全行程

今回は、以下のような工程で進めました。

  1. 古家付き土地の情報入手:2020年11月~
  2. アパート建築の企画:2020年12月~
  3. 融資付け:2021年3月~
  4. 施工業者の選定:2021年4月~
  5. 融資本承認:2021年5月
  6. 解体業者の選定&古家の解体:2021年5月
  7. アパートの建築工事着工:2021年5月
  8. 施工業者への支払い×3回:2021年5月・8月・11月
  9. アパート名の決定:2021年8月
  10. 管理会社選び&入居募集開始:2021年9月
  11. 完成&引き渡し:2021年11月

施工業者の選定

はじめての「土地から新築アパート」投資で難しかったことの一つが、施工業者の選定です。

・建築費を抑えて高い利回りの物件をつくりたい。でも、建築費の安さを優先するとクオリティが下がる…。

・多少、利回りが下がっても、クオリティ=入居者の満足度を優先すべきではないか?

・不動産投資という投資の観点でみれば、「利回り>顧客満足度」。不動産賃貸業という事業の観点でみれば、「顧客満足度>利回り」。どっちを優先するべき?

このようにすごく悩みました。

施工業者の選定ポイントは、以下の4つです。

  1. 会社の実績と規模
  2. 信頼できる営業マン
  3. 入居者にとって、満足度の高いアパート
  4. アパート用地や建築を教えてもらえる業者

①会社の実績と規模

はじめてということもあり、一番心配だったのは倒産のリスク。

よく聞くのが、とにかく建築費を抑えようとした結果、建築途中で潰れたり、音信不通になったりすること。

そして、大幅に工期が遅れること。

”安心を買う”、というつもりで、実績のある企業を選びました。

②信頼できる営業マン

質問をすれば即レスで反応があったり、こまめに連絡がもらえたりするところに好感が持てました。

また、担当の営業マンを信頼できたのは、自社で施工した物件で不動産賃貸業を実践しているところ。

さらに、他社では見積書に追加費用が発生する項目を載せていない業者もいましたが、選んだ業者はかかる費用全てを提示してもらえたことも信頼できたポイントの一つでした。

③入居者にとって、満足度の高いアパート

相見積もりを複数社から取りましたが、断熱材やトイレや風呂の設備など、入居者が快適に住めるようによく考えられた建物であることがわかりました。

もっと建築費が安い業者はありましたが、利回りは多少下がっても、良いものを提供して入居者さんに喜んでいただくことを優先しました。

④アパート用地や建築を教えてもらえる業者

特に、担当の営業マンは、アパート用地について何でも教えてくれました。

例えば、このような情報。

  • 2LDK×3 戸(駐車場 6 台)のアパートを建てるには、土地面積 90~102 坪は必要。
  • 1LDK×3 戸(駐車場 6 台)のアパートを建てるのに、必要な間口は 13m以上。
  • アパート建築に向いている地形は、旗竿地や変形地。安く仕入れやすい。
  • 岐阜県〇〇市△△町、愛知県△△市□□町の 1LDK であれば、想定家賃●●円。

実際に、この会社と付き合うようになり、私の投資エリアの賃貸需要や探すべきアパート用地について、かなり詳しくなることができました。

今回、3社から相見積もりをとりましたが、もっと情報収集をしても良かったかなと反省しています。

はじめて新築アパートを建てて、不動産経営をしたい!

という不動産投資家や地主の方にオススメしたいのは、「タウンライフ土地活用」という全国の工務店を紹介してくれるサービス。

「タウンライフ土地活用」は、全国100社以上の提携先の工務店が、無料で紹介してもらえます。もちろん、アパート経営や建築プランも無料でもらえます。

web上で複数社に一括資料請求できるのは、とっても楽。

地方の場合、加盟店が少なく紹介してもらえる業者が1社しかないこともありますが、無料なので安心して利用できます。

解体業者の選定

古家付きの土地を買ったので、まずは古家を解体する必要がありました。

そして、施工業者の選定と同様、解体業者の選定も判断が難しかったです。

  • 解体したゴミを地中に埋められる。
  • 騒音やほこりなど、近隣住民とのトラブルが発生する。

このようなトラブルは聞く話なので、解体業者とつながりがない場合は困ります。

今回、知り合いの工務店から紹介された解体業者を選びました。

以下、解体業者を選ぶ決め手になった3つ理由です。

  1. 価格に納得できる
  2. 実績がある
  3. 近隣トラブルへの対応

①価格に納得できる

解体費が安ければ安いほど良いのですが、安すぎる業者の場合、以下のような不安がありました。

・解体したゴミを地中に埋められないだろうか。
・騒音やほこりなど、近隣トラブルが発生した時にちゃんと対応してくれるだろうか。
・近隣の建物を壊してしまうことは無いだろうか。
・ちゃんと解体業の許可をとっているのだろうか

価格よりも、間違いのない業者を選ぶことを第一に考えました。

②実績がある

解体の素人が、解体業者を選ぶことは、とても判断が難しかったです。

最終的には、”安心を買う”という選択をし、地元で長年解体業の経営をしていて、実績のある業者を選びました。

③近隣トラブルへの対応

隣住民とのトラブルを想定して、保険に加入していることや、万が一のトラブルが発生しても、私には一切追加費用がかからないこと、責任追及されないことを約束してくれる業者を選びました。

かかった解体費

解体費は、木造平屋(27坪)で約 150 万円

木造の解体費の相場が坪3~5万円なので、相場は81~135万円。

相場よりも高くなってしまったので、もう少し安くできるはずだった。

地元の解体業者は信頼できる一方、今回のように価格が高くなることもあります。

また、知り合いからの紹介の場合、断りづらいデメリットもあります。

地元の業者含め、複数の解体業者と比較して、総合的に判断することをオススメします。

「解体工事110番」 全国1,500社以上の提携先から、厳選された解体業者無料で紹介してくれます。もちろん、見積もりも無料です

地方の場合、加盟店が少なく紹介してもらえる業者が1社しかないこともありますが、無料なので安心して利用できます。

ブルックリンスタイル&メゾネットのアパートを建築

今回、以下のようなアパートを建築しました。

  • 構造:木造
  • 間取り:1LDK
  • 面積/部屋:約46㎡
  • 戸数:2戸
  • 駐車場:普通車4台
  • 入居者イメージ:新婚さん~家族(親+幼児)
  • 特長:ブルックリンスタイル、メゾネット

近隣のアパートと差別化を図るために、「ブルックリンスタイル」「メゾネット」にしました。

ブルックリンスタイルとは

アメリカ・ニューヨーク州近郊にあるブルックリンを発祥とするスタイル。ビンテージ感の高い素材を用いていることが特徴。

   ブルックリンスタイル(外観)
  ブルックリンスタイル(外観拡大)

メゾネットとは

一つの住宅内に階段があり、2階以上の階層で構成された物件。

MEMO

● ブルックリンスタイル:アメリカ・ニューヨーク州近郊にあるブルックリンを発祥とするスタイル。ビンテージ感の高い素材を用いていることが特徴。

● メゾネット:一つの住宅内に階段があり、2階以上の階層で構成された物件。

アパート建築で発生したトラブル

①上水道の引き込みトラブル

敷地内に引き込む上水道の本管が、13mmしかなかったことで、水圧が低くなるため、水道メーターのあとから分岐で、私設メーターを設置することに。

そのため、支払いが複雑になることに

  1. まずは、水道局がまとめて大家に請求。
  2. その後、管理会社が私設メーターを検針して、入居者に請求。
  3. 家賃と、かかった水道代を相殺して、管理会社から振り込まれる。

土地からアパートを建てる時は、「立地」「価格」「面積」「間口」「道路付け」…などももちろん大事なのですが、

上水道の本管のサイズも、必ず確認しましょう

②近隣住民とのトラブル

上記で少し触れましたが、アパートの近隣住民がクレーマーでした。

私は、直接何か言われたことはないのですが、現場監督から以下のような報告を受けています。

  • 古家解体の際、”埃が飛んでくるから何とかしろ”
  • 夏のまだ明るい時間(17時5分頃)に作業をしていた際、”17時までには絶対に終わらせろ”
  • ”日当たりが悪くなるから建てるな”

近所でも有名なクレーマーとのことで、他の住民曰く、気にする必要がないとのこと。

そして、もし仮に近隣住民に何か被害を与えてしまった場合、施工業者入っている保険で対応してもらえますので、大家が心配する必要はありません。

そのクレーマーとの対応は、全て現場監督や営業担当者にお任せしました。

③賃貸募集条件のトラブル

管理会社に、「ペット不可」という条件で賃貸募集の依頼をしました。

数日後、賃貸募集のポータルサイトにUPされているのかなと思い、確認したところ、「ペットOKが売り」となっていたので、急いで訂正の依頼をしました。

管理会社内での伝達ミスが原因で、間違った情報がUPされていました。

人がやることなので、ミスは仕方ありません。

大家としての心構えとしては、”取引先がミスをしているのかもしれない”というつもりで、細かくチェックすることだと改めて感じました。

ビフォー・アフター|ゴミ屋敷がスタイリッシュな建物へ生まれ変わる

ビフォー|ゴミ屋敷

元々、ここに建っていた古家は、買った時はゴミは片付けられていましたが、近所では有名なゴミ屋敷。

景観が悪く、倒壊の危険もあり、近隣住民に迷惑をかけていた物件。

そして、相続人がいない不動産だったので、売主(相続財産管理人)の弁護士も困らせていました。

アフター|スタイリッシュな建物

今どきで、スタイリッシュな建物に生まれ変わりました。

外観は、ブルックリンスタイルのイメージで、近隣アパートと差別化を図りました。

内装は、床は木材柄のフロアタイル、壁は白をベースにやさしめのアクセントクロスを入れて、シンプルに仕上げました。

              部屋
  リビング・ダイニング
     トイレ
      浴室
      洗面台

近隣住民、入居者、金融機関、売主、施工業者、オーナーの「6方よし」が成立した事例。

関わっていただけた方に喜んでいただけることは嬉しいことですし、活動を続けるモチベーションにつながります!

不動産投資(不動産賃貸業)は、ただ単に、「資産所得を得るためだけ」ではなく、「地域や社会の困りごとを解決するため」の事業であるのだと認識しました。

         ビフォー

         アフター

新築アパートは客付けしやすい

入居募集を始めたのは、9月下旬頃。

10月末完成予定でしたが、10~11月は引っ越しする時期ではないので、年明けの1~2月に入居者が決まればいいな、というつもりでした。

でも、実際は10月末には2部屋とも埋まりました!

新築物件は、客付けしやすい!

本やブログなどでは聞いていたのですが、本当でした。

利回り

  • 家賃:160万円/年
  • 費用:2,050万円
    ・土地代(購入諸経費込):100万円
    ・解体費:150万円
    ・建築費(外構工事、消費税込):1,830万円

⇒表面利回り:7.7%

表面利回り8%を目指しましたが、わずか達成ならず。

全てにおいて言えることですが、最初からは完璧にはいきません。

利回りは低くなってしまいましたが、今回、初めて土地を仕入れてアパートを建築してみて、多くのことが学べました。

「まずは小さく始める」

という投資の原則に則って、最小限のアパートを建てられたことが、私にとって非常に大きな経験です。

特に「土地選び」について、かなり知識がつきました!

具体的には以下の通り。

  • 賃貸需要の高いエリア
  • 土地は安くて、家賃相場が高いエリア
  • 希望する間取り、部屋数をつくるのに必要な面積
  • 安く仕入れられる地形
  • 必要な間口

ただ、知識がついたといっても、良い土地が安く買えることは滅多にありません。

実際のところ、そんな物件があれば、建築業者が買ってしまうからです…。

次回に向けて

次回に向けた対策として、スケールメリットを考えて、最低でも4~6戸は欲しいところです。

まだ、具体的な対策は思い浮かんでいませんが、もっと建築費を下げなければいけません。

  • 広い土地を選ぶ
  • 施工業者を変える
  • 先輩大家さんとのつながりをつくり、建築費を下げるノウハウを学ぶ
  • 土地を現金買いできるように、キャッシュフローを厚くする

そのための方法を、もっと自分なり研究して、次回は、今回よりも高い利回りを達成したいと思います。

最後にお知らせ

・かかった施工費を詳しく知りたい。
・なぜ1LDKにした?
・はじめての土地から新築アパート投資で、困ったことは?

詳しくは本に書いていますので、宜しければご覧ください。

施工費(内訳)、間取り選び、困ったこと、失敗しないコツなど、包み隠さず書きました。

今回は以上です。
最後までご覧いただき、ありがとうございました!

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