今回は、収益物件(中古戸建て)の探し方について徹底解説します!
・はじめての不動産投資。まずは戸建を買いたい。では、どんな戸建をいくらで買えばいいの?
・物件選びで失敗しないコツは?
・アットホームにはたくさんの物件情報が掲載されている。どのように調べたらいいの?
そんなことで悩んでいる方は、
中古戸建に関して、買うべき物件と見送るべき物件の判断が、できるようになります。
これから中古戸建で不動産投資を始めたい方、是非ご覧ください!
収益物件(中古戸建て)の探し方
不動産投資では、仕入れが命です。
つまり、とにかく安く仕入れることがとても重要。
ボロ戸建ての仕入れで、よく行う方法を紹介します。
大体、以下の3パターンです。
- アットホーム
- 不動産ジャパン
- 知り合いの不動産屋に電話営業
アットホームは使いやすいので、初心者の人はまずはアットホームをオススメします。
不動産ジャパンは、画面が見づらいのが難点ですが、仕入れに使えるサイトです。
一番楽な仕入れは、直接不動産屋からの紹介ですが、まだ物件を持っていない時は紹介してもらえないので、ポータルサイトから仕入れることになります。
知り合いの買取業者は、「アットホーム」と「不動産ジャパン」を毎日チェックしている、と言っていましたよ。
アットホームを使ったボロ戸建ての探し方を3ステップで解説
今回の記事では、登録数が多くて使いやすいアットホームを使う方法を解説します。
以下の3ステップで、ボロ戸建てや中古戸建てを探します。
ステップ1:検索条件の入力、情報チェック
「中古一戸建て」?「売土地」どっち?
中古一戸建て
初心者には、「中古一戸建て」をオススメします!
「県名」→「地域から探す」→「市町村」で絞り込んで、一つずつ物件をチェックしていきます。
2.売土地
初心者にはハードルが高いので、「売土地」はオススメできません!
「売土地」の物件情報の中に、古家付き土地が存在します。
たまに掘り出し物があることもありますが、リフォームのノウハウがない初心者にはオススメできません。
エリアの選定
岐阜を事例に、実際に検索してみます。
まず、エリアを選びます。
- 自宅から1時間以内
→今後、通うことを考えると近い方が良い。 - 豪雪地帯ではない
→雪害によるトラブルは避けたい。 - 若いファミリーが引っ越してくるエリア
→賃貸需要が高い。 - 賃貸の仲介業者の事務所がある
→事務所がないと、客付けが難しくなる。 - 人口減少が緩やかなエリア
→賃貸需要が高い方が良い。 - これまでに自分が買ったエリア
→土地勘があり、信頼できる業者がいるエリアはやりやすい。
結果は、814件
絞り込み条件
- 価格:「下限なし」~「1,000万円」
※実際に見るのは、「800万円」まで。
→購入費(諸経費含む)を、上限500万円と設定しているため。 - 間取り:「3LDK」「4K」「4DK」「4LDK」「5K」「5DK」
→ファミリーに人気の間取りを選ぶ。あまりにも大きいと余計なリフォーム費がかかるので要注意。 - 建物面積:80㎡以上
→長期での入居が期待できるため、入居者想定はファミリー。4人入居を想定した場合は80㎡欲しい。 - 土地面積:100㎡以上
→駐車場2台付きの戸建てとなると、100㎡は必要 - 築年数:40年以内
→新耐震基準である1981年以降(築40年以内)の物件は優先的に選ぶ。 - 人気のこだわり条件:チェックしない
検索結果
→結果57件(全体の7%) 57/814=7%
次に、57件を1つずつ細かくチェックします。
チェック項目
並び替え:「価格が安い順」に変更して、順番にチェックします。
チェック項目
- 写真:残置物があって生活感を感じる。
→相続物件であることが多い。指値がしやすいのでチャンス! - 写真:擁壁物件ではない。
→擁壁が崩れた場合の修繕費は多額になるため避ける。
団地の場合は、擁壁であることが多いため注意。 - 再建築不可ではない。
→再建築不可の場合は、備考欄に記載されている。 - 都市計画区域:市街化区域、もしくは非線引き区域
→調整区域は買わない。基本的に再建築不可のため。 - 設備/サービス:下水が良い。
→浄化槽の場合は、メンテナンス費がかかる。
→汲み取りの場合は、買わない。 - 設備/サービス:プロパンガスが良い。
→プロパンガス業者に様々な設備を無償貸与してもらえる。
→都市ガスでもプロパンガスに切り替え可能。 - 地図:大きい川の近くは避ける。水害へのリスクヘッジ。
→洪水ハザードマップゾーンで確認。 - 周辺施設:小中学校が1km圏内
→長期入居が想定できるファミリーがターゲット。
→特に小学校まで2km以上の場合は避ける。 - 周辺施設:スーパーや金融機関が車で10分圏内
→便利なエリアは客付けがしやすい。 - 借地権:設定されている物件は買わない。
→土地の利用料の支払いが発生するため。 - 駐車場:2台は必須。
→地方では一人1台車に乗るため。
※”駐車場1台”という表記でも、庭を潰すことで、もう1台確保できるかもしれない。もしくは、近くに月極駐車場があるかもしれない。 - 取引態様:「専任媒介」両手取引となるため、チャンス!
→問い合わせ先は、元付業者ということ。 - 備考:土砂災害特別警戒区域(レッドゾーン)ではないこと。
→レッドゾーンは再建築不可となる。
全ての条件を満たす件数は、たったの2件。
つまり、購入の検討ができるのは全体の0.2%しかありません。(2件/814件)
この2件に対して、問い合わせを行います。
ステップ2:条件変更、再検索
探している理想的な物件は、ほとんど見つからないことがわかったので、次に行うのは、どこかを妥協して、再度、検索をすることです。
例えば、このように条件変更します。
- 築年数:「築40年以内」→「指定なし」
(新耐震基準だけではなく、旧耐震基準も表示されるように変更。)
結果は118件(全体の14.5%)
118/814=14.5%
118件を、1つずつ細かくチェックします。
結果は、4件。
妥協しても、全体の0.5%しか検討している物件は見つかりませんでした。(4/814=0.5%)
更に、またどこかを妥協して、再度、検索をします。
例えば、
- エリア:自宅から「1時間以内」を「1時間半以内」に広げる。
→あまりも遠いと、通うのが大変になる。 - 間取り:「5LDK以上」も含める。
→広すぎると余計なリフォーム費がかかる傾向あり。 - 駐車場:「1台」に変更する。
→やり方次第で、敷地内にもう1台停められるかもしれない。近くに月極駐車場があるかもしれない。
このようにして、少しずつ条件を緩めながら、買えそうな物件を探していきます。
この後の工程は繰り返しなので、割愛させていただきます。
完璧な物件はないので、どこかを妥協しましょう。
ステップ3:資産価値(土地値)の調査
気に入った物件が見つかったら、土地値を調べます。
資産価値(土地値)の調査が大事な理由
物件を査定するためです。
理想は、購入金額<資産価値(土地値)。
- 建物が使えなくなった場合、土地として売却できる金額をチェック
- 土地の資産価値をチェック
不動産には、「一物五価」と言われている5種類の値段が存在していますが、私が中古戸建の際に、調べるのは主に3つ。
- 路線価
- 実勢価格
- 固定資産税評価額
※1棟アパート/マンションの場合、上記の項目に加え、建物の「再調達価格」を計算します。法定耐用年数オーバーの中古戸建は、価値ゼロとみなすので、今回は割愛します。
1.路線価
- 路線価:相続税評価額のこと。
- 調べ方:「〇〇市 路線価」で検索し、「地名→地図表示」で調べます。
具体例を挙げて説明します。
仮に、路線価59E、土地面積200㎡という土地があるとします。
チェックするポイントは
- 路線価:59E
→59,000円/㎡ということ。(※Eは借地権に関わる数字で、今回は関係ないので、説明カットします。) - 路線価合計額:59,000円/㎡×200㎡=11,800,000円
※わかりやすくするために、今回、「奥行価格補正率」は説明カットします。
評価額は、路線価合計額に”1.25”をかけます。
※1.25をかける理由:路線価は、市場で取引される価格の80%といわれているため。
→評価額:11,800,000円×1.25=14,750,000円 となります。
これによって、1,475万円の価値がある、ということがわかります。
つまり、「1,475万円よりも安く買えたらお得だな」という目安になります。
2.実勢価格
- 実勢価格:実際に売買される金額のこと。
- 調べ方:「地名 価格 土地」と検索ワードで、入力して検索します。
アットホームやSUUMOなどのポータルサイトが表示されるので、そこから調べます。
※この方法は、あくまでも参考程度です。仮にポータルサイトで、売りに出ている土地の近くでも、実勢価格が全然違うこともよくありますので。
3.固定資産税評価額
内見の時に、不動産屋に確認しましょう。
ポータルサイトでの物件探しの時点では、調べることができません。
まとめ
- 失敗しないコツは?
- どんな戸建をいくらで買えばいいの?
- 優良物件の条件は?
という悩みや不安は、解決できましたでしょうか。
今回、実際にポータルサイトで検索をしましたが、数値化すると、改めて
「完璧な物件は、ほとんどない」ことがわかります。
そして、
どこを妥協するのか、妥協した場合のリスク、それに見合う利回りはどのくらい欲しいのか。
様々な条件を天秤にかけて、最終的に購入の判断をします。
特に初心者の人は、この判断が非常に難しく、悩むポイントになります。
この最終的な判断方法については、改めて別記事で、詳しく解説します。
中古戸建の事例を紹介しながら、私だったら、最終的にどのような判断をするのか、お伝えしたいと思います。
また、土地値を調べることで、いくらで買えばお得なのか、ご理解いただけたかと思います。
路線価や実勢価格、固定資産税評価額の金額よりも、安く買うことを意識しましょう!
今回は以上です。
最後までご覧いただき、ありがとうございました!