今回は、不動産投資でのシミュレーション方法について。
最初の1棟目は、中古戸建をおすすめしているので、中古戸建を事例に、具体的にいくら手元にキャッシュフローが残るのか、計算します。
・シミュレーションの方法に自信がない。
・具体的に、どのような費用がいくらかかる?かかる費用の相場を知りたい。
・戸建とアパートの違いって何?
この記事をご覧いただくことで、
自信を持って、収益物件のシミュレーションができるようになります!
詳しく解説していますので、最後までご覧ください。
不動産投資のシミュレーションに必要な費用
初期費用|物件購入時にかかる費用
必ず発生する費用
初期費用、つまり購入時にかかる費用は以下のとおり。
- 仲介手数料:売買仲介の不動産屋に支払う。
- 印紙代:契約書に必要となる。
- 司法書士報酬:登記の手続きの際に必要となる。
- 登記費用:司法書士に支払う。
- 登録免許税:司法書士報酬と一緒に支払う。
- 固定資産税&都市計画税:1月1日もしくは4月1日が起算日で、引き渡し以降分を買主に支払う。
- 不動産取得税:購入してから、約半年後に支払う。
私の場合、合計30~50万円を支払うことが多いです。
※エリアは地方であり、エリアや土地面積が変われば、金額も変わります。
融資を受ける場合、発生する費用
融資を使い、購入物件を担保に入れる場合は、以下の費用が追加でかかります。
- 担保設定手数料:引き渡し時、金融機関に支払う。
- 事務手数料:引き渡し時、金融機関に支払う。
- 印紙代:金銭消費貸借契約(金消契約)での、契約書で必要。
私がお付き合いしている金融機関では、担保設定手数料は約3万円で、融資の事務手数料は約11万円。
印紙代は戸建であれば5千円前後になることが多いです。
維持費|定期的に発生し続ける費用
- 広告料(AD):客付けを決めてくれた不動産業者に支払う。その都度支払う。
- 管理料:管理会社に支払う。相場は、賃料の5%前後。毎月支払う。
- 火災保険:自然災害や事故に備えて加入する。支払い時期は年1回や5年分一括など、契約による。
- 修繕費:定期的にリフォームが必要になる。その都度支払う。
- 固定資産税・都市計画税:毎年春に市役所から通知がある。毎年4~5月頃に支払う。
- 浄化槽維持費:(浄化槽の場合)メンテナンス費用がかかる。毎月支払う。
・広告料:家賃の1ヶ月~2ヶ月分
・火災保険:年間当たり2~3万円になることが多いです
・固定資産税・都市計画税:年間当たり3~5万円になることが多いです
・浄化槽維持費:年間当たり5万円程度が相場
これらの金額を目安にしてくださいね。
入居者が負担する費用
- 電気
- ガス
- 上下水道
- 火災保険
- ケーブルテレビ使用料
- 自治会費
基本的に、上記の費用は入居者が負担しますが、場合によっては、入居者から使用料を徴収して、大家を通して支払うこともあります。
また、入居者が支払う火災保険は、大家が加入する保険とは内容が違います。
不動産投資のシミュレーションでの注意点
さて、ここから今回の本題です。
ポイントは、
厳しく、細かく計算すること!
「厳しく」というのは、起こりうる様々なトラブルやリスクを想定して計算します。
つまり、ストレスをかけて計算する、ということです。
シミュレーションの注意点|ストレスをかける
例えば、以下のようにストレスをかけます。
家賃の下落率
家賃は、退去時のタイミングで下落するものとして計算します。
→築年数が古くなると家賃も下がる。
例えば、戸建の場合、5年後に退去されたタイミングに合わせて、家賃を2,000円/月下げて計算をします。
修繕積立費
修繕費は、突発的に発生するリフォーム費を想定して、積み立てます。
→例えば、仮に15年に一度、外壁塗装など大規模修繕費として150万円がかかるとする場合、計画的に10万円/年を積み立てます。
さらに突然の修繕を想定し、加えて10万円積み立てておきます。
計算方法
当然ですが、
- 家賃収入‐費用=利益
- 利益‐返済額=キャッシュフロー(CF)
- 家賃収入÷物件価格=表面利回り
- 利益÷(物件価格+購入諸経費)=実質利回り
表面利回りや実質利回りは、利回りを高く見せるために、計算方法があいまいな部分があります。
不動産屋の計算方法と、投資家がすべき計算方法は違います!
非常に単純な計算です。
特に、キャッシュフローと、実質利回りを重視します。
シミュレーションでの目安
購入の判断基準になりますので、ここからが重要なポイントです!
私の、購入するかどうか判断する目安です。
- キャッシュフロー(CF):毎月の手残りを重視します。
戸建であれば、最低でも3万円/月 - 実質利回り:表面利回りではなく、実質利回りを重視します。
戸建であれば、15%以上。できれば20%。
あと、出口を考えて、購入するかどうか判断します。
築30年以上の戸建を買うことが多いので、解体後に土地として売れる物件を買うようにしています。
あわせて読みたい
別記事で、「出口戦略」について解説しています。
【不動産投資】失敗しないための出口戦略|売却における注意点を解説不動産投資のシミュレーション方法|戸建とアパートの違い
戸建
戸建は項目が少ないため、計算が簡単です。
物件価格や各費用も、金額も小さいため、それほど心配する必要はないと思います。
1棟アパート/マンション
一方で、1棟アパートは項目が多く、ほとんどの人が融資を使うことになるので、計算が複雑になります。
また、物件価格や各費用も、金額が大きくなるため、1つの計算ミスが致命的になる可能性もあるので、慎重に計算する必要があります。
【実例紹介】不動産投資のシミュレーション方法
私の所有する物件を例に、シミュレーションをします。
参考までご覧ください。
物件価格
300万円
リフォーム費
254万円
購入諸経費
- 司法書士報酬/登録免許税
- 固定資産税
- 仲介手数料
- 不動産取得税
合計額が、364,926円
私が所有する中古戸建は、30~50万円程度。
シミュレーションの時点では、仮として40万円、ストレスをかけて50万円で見積もるようにしています。
※融資事務手数料は、2案件で11万円支払っていますので、1案件当たり5.5万円と計算しています。
維持費
- 家賃:5年後に退去を想定して、そのタイミングで2,000円下落するように計算します。
※今回は、1年目のキャッシュフロー計算です。 - 広告費:通常、入居付けを決めていただいた業者に家賃の1カ月分支払います。
今回は、売買の不動産屋が入居付けをしていただけたので、サービスしていただきました。 - 管理料:今回は家賃の5%。私が所有する中古戸建の管理料は、賃料の5~8%が相場。
- キャッシュフロー:毎月のCFが44,522円で、年間のCFは約53万円です。
ここから、将来にかかる大規模修繕費や、突然のリフォームの積立金として、最低でも20万円/年は積み立てたいです。
そして、残りの約33万円を再投資し、次の物件の購入資金に充て、規模拡大を狙うというイメージです。 - 利回り:実質利回りが13.5%と、決して高いわけではありません。
ですが、この物件は好立地であり、仮に退去が出てもすぐに入居付けができる可能性が高いので、満足しています。
維持費の合計が、96,371円です。
これは、年間家賃に対して、約10.7%。
シミュレーション時点では、維持費を家賃に対して10~15%で計算するようにしています。
まとめ
中古戸建のシミュレーション方法について解説しました。
中古戸建のシミュレーションについて、ポイントをまとめました。
②ストレスをかけてシミュレーションする
③戸建はアパートに比べて、項目が少ないので計算しやすい
簡単な計算式なので、すぐに慣れると思います。
まずは、中古戸建から不動産投資を始めて、コツコツとキャッシュフローを積み上げていきましょう!
今回は以上です。
最後までご覧いただき、ありがとうございました。